更年期症状について(症状編)
2025/01/14
更年期とは、女性が生理的に閉経を迎える前後の時期を指し、通常40代後半から50代にかけて起こります。この時期はホルモンバランスが大きく変化するため、さまざまな身体的・精神的な症状が現れることがあります。これらの症状を「更年期症状」と呼びます。
更年期の主な原因は、卵巣機能の低下によってエストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少することです。エストロゲンは体内でさまざまな役割を果たしているため、その減少が体調に影響を与えます。代表的な更年期症状は以下のなります。
(1) ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)
急に体が熱く感じ、顔が赤くなったり、汗が出たりします。これは特に夜間に多く、寝汗をかくこともあります。
(2) 不眠
ホットフラッシュや精神的な不安などが原因で、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりすることがあります。
(3) 気分の変動・イライラ
ホルモンの変動により、感情が不安定になったり、イライラしやすくなったりすることがあります。うつ症状が出る場合もあります。
(4) 月経不順
生理の周期が不規則になり、出血量が変わったり、時には生理が来なくなることもあります。
(5) 乾燥・肌の変化
エストロゲンの減少により、肌が乾燥しやすくなったり、弾力がなくなったりします。また、髪の毛が薄くなることもあります。
(6) 骨密度の低下(骨粗鬆症)
エストロゲンが骨の健康を保つ役割を果たしているため、その減少によって骨密度が低くなり、骨折しやすくなります。
(7) 尿漏れや頻尿
膀胱の筋肉や尿道周囲の筋肉が弱くなることで、尿漏れや頻尿の症状が現れることがあります。
次の記事ではこれらの症状に対して婦人科でできる治療などについてお伝えします。